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丸の内金融が考える不老不死へのサイエンス

小さなロボットが手術を変える!?

テック分野の開発はバイオに負けず劣らず目覚ましいものがあります。

そしてこうした技術は、上手くいけば医療にも応用できるかもしれません。

今回は医療への応用の可能性が高そうな技術である、マイクロロボットについて取り上げていきます。

参考  https://www.seas.harvard.edu/news/2020/06/next-generation-cockroach-inspired-robot-small-mighty

 

ハーバード大学などの研究チームが、とても小さなロボットを開発しました。その大きさは写真の通り、コインほどであります(長さ約2cm、重さ約0.3g)。

これまでこのサイズのロボットでは、前進・後進などの単純な動きしかできず、複雑な動きはできませんでした。

しかし今回のロボットは、昆虫の動きをアイデアの着眼としており、動作の自由度は高いとのことです。2次元シートの組み合わせでできており、制作も比較的簡単のようです。

 

HAMR Jr. runs

 

今回の論文の共著者であるロバート・ウッド氏は、「この新しいロボットによって、折り畳みベースの組み立てアプローチによって、複雑なロボットでも小さく設計できることを示すことができた」と述べています。

こうしたマイクロロボットが将来、どんどん小さくなっていき、注射によって体内に微小な手術用ロボットを注入できるような時代が来るかもしれません。

また、以前ご紹介した生体ロボットなどと組み合わせると、さらに面白い展開があるかもしれません。

longjevity.hatenablog.com

 

感想

近年、生命科学はいろいろな分野とつながり始めています。遺伝子解析における情報科学の導入はその最たる例と言えるでしょう。これからは、今回ご紹介したようなテックの分野との結びつきも盛んになっていくでしょうし、領域を超えた技術の結びつきがさらなるイノベーションを起こすと考えています。

こうした、イノベーションを起こすには、やはり大局的な視点から技術と技術の組み合わせを提案できるような存在が必要であり、VCがそうした役割を担っていくべきであると私は考えています。