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バイオへの投資は過去最高を記録 2020年第2四半期

バイオ業界への投資がとてもアツイです。

新型コロナウイルスの影響をもろともせず、VCからの資金調達額は拡大しています。

 

前回の関連記事はこちら。

 

以下は、The Record-Breaking Biotech Funding Tsunami Of 1H2020 | LifeSciVCLifeSciVCを日本語訳して、要約をまとめたものです。

 

Pitchbookの2020年第2四半期のデータによると、米国を拠点とするバイオファーマ企業のベンチャーキャピタルからの資金調達額は、業界史上最大の四半期となり、64億ドルを超えました。

これは、驚くべき結果です。多くの市場関係者は、2020年第2四半期は「記録的な」第1四半期の調達額から少し軟化するだろうと予想していましたが、その予想を良い意味で裏切る結果となりました。

ベンチャーキャピタルからの非公開株式への投資だけでなく、公開市場でもバイオテックに資金が流入しています。バイオテック株式市場では、他のセクターと比較して2020年のリターンが非常に高いため、投資家の関心と資金流入は旺盛です。

また、バイオテックIPOが2020年に信じられないほどの好業績を上げていることから、投資家は新たなIPOへの参加を熱望しています。

 BMO Capital Marketsのデータによると、2020年第2四半期には、IPOとフォローオン(追加売り出し)の合わせて、バイオ医薬品へのエクイティ資金調達額が176億ドルを超えていることがわかりました。

公開株と非公開株を合わせると、240憶ドルとなり、史上最大の資金調達額です。

 

 感想

新型コロナウイルスが経済に与える影響を不安視する声もある中、このように資金調達額が過去最高を記録するのは、とても大きな意義のあることだと思います。バイオセクターの需要は確実に高まっており、スタートアップにとっても追い風です。本ブログでも何度か取り上げているように、最近では老化研究のスタートアップでも資金調達額の大きな案件が見られています。このバイオ系スタートアップの追い風に乗って、老化研究もますます発展していってほしいと思います。

一方で、日本ではまだまだバイオ系スタートアップの資金調達額も大きくはなく、老化研究にも資金が回っていないのが現状です。しかし、大学の研究室レベルでは、世界に誇れる魅力的な研究が多数行われています。ぜひ、大学発ベンチャーの起業の流れを再度起こしてもらいたいものです。特にバイオセクターに資金が流入している今は絶好のチャンスですので、このバイオセクターの追い風に日本も乗っていくべきであると考えています。