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丸の内金融が考える不老不死へのサイエンス

血液を薄めると若返り!?

血液の液体部分を血漿と呼びます。カリフォルニア大学バークレー校の研究者たちが、古い血漿を希釈することで老化を遅らせることができることを発見しました。

参考: https://www.sciencetimes.com/articles/26069/20200616/diluting-blood-plasma-albumin-saline-regenerate-tissue-reverse-aging-study.htm

 

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【要約】 

血漿を処理することで老化の影響を軽減する方法については、これまで膨大な量の研究が行われてきました。しかし、これまでは、若い血液を投与することで、古い血漿を若返らせることに焦点が当てられてきました。若いマウスの血液には、若さの元となるユニークな特性があって、それを老化したマウスにも加えれば若返りができるのではないかという考えが研究者の間では主流でした。

しかし、今回の新しい研究では、古いマウスの血液にだけ焦点を当てています。

そして、従来の実験であれば若いマウスの血液を投与する代わりに、

 生理食塩水とアルブミンの組み合わせを投与すると、脳や肝臓、筋肉などの重要な臓器の若返りに有意な効果がありました。

 

【感想】

若いマウスの血液を投与していた従来の実験は、実は若いマウスの血液が大事なのではなく、老化した血液を薄めることが大事であったということがこの研究によって証明されました。老齢マウスの血液には老化を促す成分が凝縮されているということでしょうう。他社の血液を投与することは、当然多くの副作用も考えられますし、実際に今回の文献でもその点が言及されていました。一方で、薄めるだけで良いというのは、より臨床への期待が高まるデータなのではないかと考えます。