2020-01-01から1年間の記事一覧
Longevity TecnologyのWeb調査にて、老化研究へ投資している投資家のアンケート調査の結果が発表されています。いくつか興味深い示唆が得られているので、まとめておこうと思います。 元データ https://www.longevity.technology/the-results-are-in-sharing…
① Gero https://gero.ai/ シリーズA $2.2M 引受先はBulba Venturesなど。シンガポールを拠点としているバイオベンチャー。15年間のバイオバンクのデータを基に、ビックデータ解析で老化のバイオマーカーの発見を目指している。ウェラブルデバイスによって取…
目次 アメリカ国立衛生研究所による資金拠出プログラム Helix マンモスバイオサイエンス Mesa Biotech 今回は、新型コロナウイルス対策の緊急資金拠出制度を使った、バイオテックスタートアップの資金調達事例をご紹介します。 アメリカ国立衛生研究所による…
最近のバイオベンチャーの資金調達動向をまとめました。トレンド把握などに役立てていきたいと思います。 ① Paige https://paige.ai/ ラウンド: シリーズB 調達額:$70M 引受先は ゴールドマン・サックス、ヘルスケア・ベンチャー・パートナーズなど。スロー…
今回はバイオベンチャーの資金調達募集のニュースをまとめていきます。 シード期のバイオベンチャーの動向を追いかけることで業界トレンドをつかむことと、自分のための備忘録的な意味合いが強いです。
バイオ業界への投資がとてもアツイです。 新型コロナウイルスの影響をもろともせず、VCからの資金調達額は拡大しています。 前回の関連記事はこちら。 以下は、The Record-Breaking Biotech Funding Tsunami Of 1H2020 | LifeSciVCLifeSciVCを日本語訳して、…
今回はバイオベンチャーのビジネスモデル特集の第2回目として、バイオベンチャーのお財布事情を解説していきたいと思います。 前回の記事はこちら さて、前回の記事ではバイオベンチャーと製薬会社では住み分けができており、臨床試験がある程度進んだ段階…
人工妊娠中絶薬のミフェプリストンという薬があります。 最近の研究で、この薬に寿命を延ばす可能性があるかもしれないということが分かってきました。 もともと線虫において、ミフェブリストンによる寿命延長の効果が確認されていましたが、今回、西カリフ…
世界では年間で1700万人以上の方が心臓病で亡くなっています。 これを防ぐためには、心臓の移植手術が必要ですが、ドナーの方の数も足りておらず、深刻な問題となっています。 そんな中。バイオ3Dプリンターを用いた人工心臓の開発が進展しています! ミネソ…
老化によって生じるさまざまな症状の一つに、膝の悩みがあります。 健康寿命を延ばし、寝たきりを防ぐためにもいつまでも健康に歩けることはとても重要です。 今回はそんな膝の悩みが解決できるかもしれない、ハイドロゲルの開発の最前線をご紹介します。 私…
バイオベンチャーが儲かる仕組みについて知りたいというご意見が多かったので、今回から数回に分けて、バイオベンチャーのビジネスモデルについて解説していきたいと思います。 今回はまず、臨床試験の仕組みとバイオベンチャーが果たす役割について取り上げ…
マウスの寿命がわずかに伸びたことを示す研究は数多くあります。 その代表例となっているのが、カロリー制限です。介入によってマウスの食事量が減ると、たとえそのカロリー制限が適度な毒性を持っていたとしても、長生きする傾向があることが分かっています…
テック分野の開発はバイオに負けず劣らず目覚ましいものがあります。 そしてこうした技術は、上手くいけば医療にも応用できるかもしれません。 今回は医療への応用の可能性が高そうな技術である、マイクロロボットについて取り上げていきます。 参考 https:/…
今回は、大阪大学の研究技術が基になったKOTAIという会社をご紹介します。 リンパ球を構成する、T細胞、B細胞はその表面に抗原認識分子であるT/B細胞受容体(TCR/BCR)を発現しています。何か抗原に出会うと免疫記憶によって1度出会った抗原を記憶しておく…
前回好評だったバイオプリンターの特集の2回目です。 今回はある研究所が中心となって開発した技術を紹介していきます。 1回目の記事はこちら。 longjevity.hatenablog.com Terasaki Institute 日系2世で臓器移植の分野で著名な科学者であったPaul Terasa…
今回は本人の特性や周りの環境と長寿の関係を調べた研究をご紹介します。 参考文献: IJERPH | Free Full-Text | Environmental Correlates of Reaching a Centenarian Age: Analysis of 144,665 Deaths in Washington State for 2011−2015 | HTML この研究は…
血液の液体部分を血漿と呼びます。カリフォルニア大学バークレー校の研究者たちが、古い血漿を希釈することで老化を遅らせることができることを発見しました。 参考: https://www.sciencetimes.com/articles/26069/20200616/diluting-blood-plasma-albumin-s…
今回は、DNAメチル化のバイオマーカーについて、その臨床開発は道半ばであるという記事がありましたので、ご紹介させていただきます。 参考 https://elifesciences.org/articles/58592 寿命のバイオマーカーの一つの候補として、DNAメチル化の測定という手法…
今回は老化研究に投資している著名投資家ら、業界の重要人物をご紹介する回の第二弾です。 前回記事はこちら longjevity.hatenablog.com 前回は4人目までご紹介しましたので、今回は5人目からご紹介していきたいと思います。 5. Greg Bailey 彼は、老化に…
今回は生命科学というアプローチではなく、健康科学的なアプローチを記事にしてみたいと思います。 テーマは高血圧です。高血圧は、先進国の三大死因の一つである心臓病の原因です。直感的にも高血圧を防ぐことは健康に強い結びつきがあることは容易に想像で…
iPS細胞研究基金をご存知でしょうか。 京都大学の山中先生が運営しているiPS細胞研究所の資金を賄う目的で設立された基金です。今回は、この基金のご紹介とそのお財布事情を分析していきます。 〇基金の目的は? 日本の科学研究の問題点として、お金の問題が…
バイオ3DプリンタのスタートアップであるAspect Biosystemsが20億円の資金調達をしたというニュースが最近ありました。そこで、今回はバイオ3Dプリンタについて取り上げていきたいと思います。 〇バイオ3Dプリンターとは? バイオ3Dプリンターとは3Dプリンタ…
今回は老化分野に投資を行っている中で、キーマンと思われる人々についてご紹介させていただきたいと思います。 1. Aubrey de Gray 老化研究においては第一人者のような存在で、海外の老化に関するセミナー等では必ずと言っていいほど、彼が登壇します。 You…
老化研究にはポテンシャルが大きく、これからの市場規模の拡大は目覚ましいものとなると考えています。これは、私の個人的な思い込みではなく、老化研究に投資している海外のVC投資家がそろえて口にしていることです。 しかし、老化研究に関して科学者サイド…
今回はSENS Research Foundationについて、 お金に関する側面から分析していきたいと思います。 参考にした資料 https://www.sens.org/wp-content/uploads/2019/11/2018-SENS-990-Public-Copy.pdf https://www.sens.org/wp-content/uploads/2019/05/SENS-Res…
前回の記事でも、老化研究において、バイオマーカーの確立が重要であるという話はさせていただきました。老化のバイオマーカーにはDNAメチル化やテロメア長の測定など、いくつか手法があります。 そんな中、眼球の水晶体を測定することがバイオマーカーにな…
今回は、DNAメチル化のスタートアップ企業が11億円の資金調達をしたという記事について解説していきたいと思います。 原文: https://www.longevity.technology/dna-methylation-start-up-launches-with-11m/ Base GenomicというDNAメチル化技術の開発をして…
老化研究において、宿主がどれくらい老化したかを判定するバイオマーカーは非常に重要です。老化を改善する技術ができた場合に、実際にその効果があるかどうかを確かめるにはバイオマーカーを使用が不可欠だからです。 しかし、老化のバイオマーカーはあまり…
今回は日本のVC業界について、私が常日頃から考えていることを書いていこうと思います。日本には多くのVC会社がありますが、その現状には問題点がいくつかあると思います。今回は3つの問題点について取り上げていこうと思います。 ①村社会であること あくま…
産業用ロボットの発展が工業化を劇的に変化させ、私たちの暮らしを豊かにしてきました。 しかし、製薬の分野でロボットを作りだすことはできないのでしょうか。自動的に体内を探索したり、損傷箇所を修復してくれるような生体用ロボットが活躍する時代は来な…