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バイオテック 資金調達ニュース

最近のバイオベンチャーの資金調達動向をまとめました。トレンド把握などに役立てていきたいと思います。

 

① Paige https://paige.ai/

ラウンド: シリーズB  調達額:$70M

AIで癌の進行を可視化するPaigeがシリーズBで4,500万ドルの資金調達を ...

引受先は ゴールドマン・サックス、ヘルスケア・ベンチャー・パートナーズなど。スローン・ケタリング記念がんセンター(MSK)発のバイオベンチャー。MSKが持つ2500万件もの病理標本群への独占的アクセスとAIベースの計量病理学に関する知的財産を所有する。がんの病理診断におけるマッピングやバイオマーカー、予後予測技術などの開発を行っている。製薬分野にも意欲的であり、診断プロセスと製薬プロセスの両面にAIを用いて取り組んでいく。

 

 

② Locate Bio  https://www.locatebio.com/

ラウンド:不明  調達額:£2.25M

Locate Bio - Defining the future of Orthobiologics.

引受先は Mercia Asset Management。調達額は研究開発に使われる予定。前臨床開発段階にある同社の最初の製品は脊椎疾患に対する治療薬。同社はノッティンガム大学からスピンアウトした会社で、再生医療の世界的権威であるケビン・シェイクシェフ教授の研究に基づいている。

 

③ Trobix https://www.trobixbio.com/

ラウンド: シリーズA  調達額: $3M

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引受先はChartered Opusなど。イスラエルを拠点とするバイオテクノロジー企業。抗菌剤耐性菌に対する治療薬の開発を行っている。ActiSense™ および GoTrap™ テクノロジーを用いて、ファージをベースにした製品を開発している。細菌病原体に効果的にDNAを送達し抗生物質に作用させる。

 

 Paigeは調達額からみても分かる通り、かなり有力なシード技術を保有していると思われます。天下のゴールドマンサックスまでもが出資に絡んでいますので、今後の展開が楽しみです。

Trobixは新型コロナウイルスなども見越して取り組んでおいたほうが良いテーマかもしれません。今後コロナウイルスの治療薬は開発されるでしょう。しかしそれと同時に薬剤耐性を持ったウイルスに変異していくでしょうから、薬剤耐性を持った病原体をどう治療していくのかという備えも人類はしておかなくてはいけないと考えます。